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天秤2.jpg

うまうまの国②

~LOGICAL THINKING~

僕「……うまうま裁判所。」

そして、入口から警備員と他に、

二足歩行で歩いてくる馬が現れた。

馬本啓二「やあ、地球人の皆さん

     助けてくれ。私はこの国の裁判長だ。

     今回の事件には地球人が大きく関わって

     おるのだ。裁くにあたって日本の法律の

     知識を必要とする。しかし、私には

     日本の法律がよくわからぬ。そこでだ。

     君たちに代わりに裁判を行って欲しいのだ。」

村山キャプテン「なるほど…話はわかりました!!

        任せてください!我がクルーの中にも

        法律について詳しい者がいます。

        その者に説明してもらいます。

        森本ぉおおおおおお!よろしく!」

森本クルー「はいよ―――。まず、その事件に該当する

      だろう罪にも、色々種類がありまして…」

森本クルー「はい、お分かりいただけましたでしょうか。

      そして裁判は3つのチームで構成されます。

      裁判官チーム、検察官チーム、弁護士チームです。」

銀河裁判説明①.png

ふーん。3つのグループに分かれるのか。

僕のチームは…うげっ。裁判官チームなのか。

各チームで発言できるタイミングは3回。

チーム内でしっかり話し合うことが重要みたいだな。

森本クルー「また、他にもこの事件や罪に関する資料、

      裁判マニュアルをまとめましたのでそちらも

      参考に進めてください。」

S__4604131.jpg

うわあああ資料が多いよー全部把握できるかな?

 

そして、銀河裁判はいよいよ行われる。

うまうま住民の目が集まる中、

戦いの火蓋が切って落とされた―――。

 

よし、やるか。

しかし、そこには僕の想像を絶ずる議論が

繰り広げられるのであった――――――――――――

――――――――――――――――――――――――

銀河裁判、幕閉じる。

終わった。

 

実に、議論は長時間に及んだ。末の最終議決で、

「業務上過失致死罪、懲役5年」の判決を下した。

この判決は正しかったのだろうか。

 

馬木被告人には厳しい罪を言い渡してしまった。

馬木だけじゃなく、その周りの

うまうま人には後ろめたい気持ちでいっぱいだ。

 

そんな中で、こんなこと言うのは

かなり皮肉に感じるかもしれない。

けど言わせて欲しい。

ありがとう、自信がつきました。

発言することの自信がつきました。

人の話を聞くことの自信がつきました。

自分で考えることの自信がつきました。

この銀河裁判は僕を大きく

変えさせる何かを持っていた。

何かはまだ不特定多数で分からない。

 

けど確かなことは一つ。

「何故?」を考える力。

これからの人生でこの力は重要なものである、

と銀河裁判を通して学んだ。

 

発言するとき、

「結論→根拠→事実」の3つのステップを意識する。

人の話を聞くとき、その因果関係を追う。

自分で考えるとき、

「そうなると、どうなる?」の仮説を立てる。

 

これらは今までに意識して動いたことはなかった。

意識して動くことで、

今見える景色は前に比べて

ガラリと変わった―――――――。

◆――――――――――――――――――◆

 

現在。

居酒屋レジで、上司は僕の食事代まで

出してくれた。きちんとお礼を述べつつ、

まだ心の中では、宇宙旅行プロジェクトを

体験した余韻で満たされている。

 

 

会社の中で輝いたのはプレゼン力だけ

じゃない。仕事の商談、会社内での

交渉事でも活躍できている。

 

「何故?」を考える力のおかげだ。

これを繰り返しで

考え磨いていって今の僕がある。

上司「お~い!もう一軒行くぞ!」

僕「あっ、待ってください、今から行きます!!」

そう言って、宇宙旅行プロジェクトで

学んだことを胸に、上司の元へ駆けていく。

――論理的思考力は人生を豊かにする。――

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